【楞厳経】巻十
識陰の十種の魔境
アーナンダよ! 修行者が三摩地を修め、行陰が尽き果てた時、
阿難! 彼善男子修三摩提,行陰盡者,[SG1002001]
この幽かで、揺らめいている万物の根源が猛然と崩壊し、輪廻を招く深く細密な行陰はここに絶えた。
諸世間性,幽清擾動,同分生機倏然墮裂,沈細綱紐補特伽羅酬業深脈感應懸絕。[SG1002002]
まるで夜明け前に鶏が鳴き、東の空に薄明かりが差し始めるように、涅槃の境地が幽かに現れる。
於涅槃天將大明悟,如鷄後鳴;瞻顧東方已有精色。[SG1002003]
六根は静まり、外界を追うことがなく、内も外も清明となり、六根と塵境の対立は消失する。
六根虛靜,無復馳逸,內外湛明,入無所入,[SG1002004]
十二類の衆生の由来を見極め、それらの繋がりをすべて断ち切った。
深達十方十二種類受命元由,觀由執元,諸類不召,[SG1002005]
心と十方の世界は一体となり、心の最も深く神秘的な奥底を見つけ、二度と隠れることはない。
於十方界已獲其同,精色不沈發現幽祕;[SG1002006]
この境地は『識陰(第八識)区宇』と呼ばれる。
此則名為識陰區宇。[SG1002007]
すべては識陰の中に現れるものであると実感し、六根の働きは清浄にして互いに通じ合う。
若於群召已獲同中,銷磨六門合開成就,見聞通隣,互用清淨;[SG1002008]
十方の世界と身心は吠瑠璃(青い色の宝石)のように透き通る。
十方世界及與身心如吠瑠璃,內外明徹,[SG1002009]
この境地は『識陰尽』と呼ばれる。
名識陰盡,[SG1002010]
この境地に達した者はすでに命濁を超えている。
是人則能超越命濁。[SG1002011]
識陰の根本を究め、『罔象(幻)虚無転倒妄想』がその根本なのである。
觀其所由,罔象虛無顛倒妄想以為其本。[SG1002012]
一、
アーナンダよ! 聴きなさい。修行者は行陰の空の本質を見極め、
阿難當知,是善男子窮諸行空,[SG1002013]
識の根源に立ち返り、生滅の性から離れた。
於識還元,已滅生滅,[SG1002014]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓,[SG1002015]
六根の働きは互いに通じ合い、
能令己身根隔合開,[SG1002016]
心は十方の衆生の心に通じる。
亦與十方諸類通覺,[SG1002017]
知覚は円満で、本源にまで入れる。
覺知通㳷能入圓元。[SG1002018]
この時、もし修行者が『識陰は真常の因(万物の本源)である』と思えば、『因所因(因ではないものを因と見なすこと)』の執着に陥る。
若於所歸立真常因生勝解者,是人則墮因所因執,[SG1002019]
これは娑毗迦羅の説く冥諦のような見解と同じで、修行者は彼の仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
娑毘迦羅所歸冥諦,成其伴侶。迷佛菩提,亡失知見,[SG1002020]
これは第一種の誤った心である。
是名第一立所得心,成所歸果,[SG1002021]
このように、修行者は外道となり、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背く。
違遠圓通,背涅槃城,生外道種。[SG1002022]
二、
また、アーナンダよ! 行陰の空の本質を見極め、生滅の性から離れ、
阿難! 又善男子窮諸行空,已滅生滅,[SG1002023]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓。[SG1002024]
修行者は識陰を自分自身の存在と誤認し、
若於所歸覽為自體,[SG1002025]
『十方の十二類の衆生はすべて私自身から生じるものである』と判断する。
盡虛空界十二類內所有眾生,皆我身中一類流出生勝解者,[SG1002026]
こうして、修行者は『能非能(不可能なことが可能であるという考え)』の執着に陥り、
是人則墮能非能執,[SG1002027]
同じ考えを持つ摩醯首羅(大自在天)の仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
摩醯首羅現無邊身,成其伴侶。迷佛菩提,亡失知見。[SG1002028]
これは第二種の誤った心である。
是名第二立能為心,成能事果,[SG1002029]
このように、修行者は、『我は遍在する』と思い、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背き、最終的には大慢天に転生する。
違遠圓通,背涅槃城,生大慢天我遍圓種。[SG1002030]
三、
また、行陰の空の本質を見極め、生滅の性から離れ、
又善男子窮諸行空,已滅生滅,[SG1002031]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓。[SG1002032]
修行者は、『自分は識陰の中に存在し、身心も十方の虚空もそれから生じるものである』と考え、
若於所歸有所歸依,自疑身心從彼流出,十方虛空咸其生起。[SG1002033]
そして、このすべてを生じる識陰を、不生不滅の真常の存在と思い込む。
即於都起所宣流地,作真常身無生滅解,[SG1002034]
このように、生滅するものを常住の存在と誤認し、不生不滅の存在を間違えたのみならず、生滅するものも間違えた。
在生滅中早計常住。既惑不生,亦迷生滅,[SG1002035]
こうして、修行者は『常非常(常住ではないものは常住であるという考え)』の執着に陥り、
安住沈迷生勝解者,是人則墮常非常執,[SG1002036]
自在天の魔王の仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
計自在天成其伴侶。迷佛菩提,亡失知見。[SG1002037]
これは第三種の誤った心である。
是名第三立因依心,成妄計果;[SG1002038]
このように、修行者は常住の存在を誤認し、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背く。
違遠圓通,背涅槃城,生倒圓種。[SG1002039]
四、
また、行陰の空の本質を見極め、生滅の性から離れ、
又善男子窮諸行空,已滅生滅,[SG1002040]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓。[SG1002041]
修行者は、『心の知覚が世間に遍在し、十方の草木も人間と同じく感情があるはずだ。
若於所知知遍圓故,因知立解,十方草木皆稱有情,與人無異;[SG1002042]
草木が人間となり、人間は死後草木に戻る』と思い込む。
草木為人,人死還成十方草樹。[SG1002043]
このようにすべては知覚があると思い、修行者は『知無知(知覚のないものは知覚があるという考え)』の執着に陥り、
無擇遍知生勝解者,是人則墮知無知執,[SG1002044]
同じ考えを持つ婆吒と霰尼(二人の外道)の仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
婆吒霰尼執一切覺,成其伴侶。迷佛菩提,亡失知見,[SG1002045]
これは第四種の誤った心である。
是名第四計圓知心,成虛謬果;[SG1002046]
このように、修行者は知覚のものを間違え、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背く。
違遠圓通,背涅槃城,生倒知種。[SG1002047]
五、
また、行陰の空の本質を見極め、生滅の性から離れ、
又善男子窮諸行空,已滅生滅,[SG1002048]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓。[SG1002049]
六根の働きは互いに通じ合い、修行者は万物を構成する四大元素に執着する。
若於圓融根互用中,已得隨順,便於圓化一切發生,[SG1002050]
火の光明の性を求め、
求火光明,[SG1002051]
水の清浄の性を好み、
樂水清淨,[SG1002052]
風の流通の性を愛し、
愛風周流,[SG1002053]
土の塑性を味わう。
觀塵成就,[SG1002054]
修行者は四大を崇拝し、『四大は万物の根源として常住している』と思い、『生無生(生じたことのないものが存在するという考え)』の執着に陥る。
各各崇事,以此群塵發作本因,立常住解,是人則墮生無生執,[SG1002055]
たとえば、迦葉波と他の婆羅門たちは、生死から解放されるために一生懸命に水・火を祭る。
諸迦葉波并婆羅門,勤心役身事火崇水,求出生死,[SG1002056]
修行者は彼らの仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
成其伴侶,迷佛菩提,亡失知見。[SG1002057]
これは第五種の誤った心である。
是名第五計著崇事、[SG1002058]
このように、修行者は惑わされて物を崇拝し、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背く。
迷心從物、立妄求因,求妄冀果;違遠圓通,背涅槃城,生顛化種。[SG1002059]
六、
また、行陰の空の本質を見極め、生滅の性から離れ、
又善男子窮諸行空,已滅生滅,[SG1002060]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓。[SG1002061]
修行者は円明な真心を虚妄と思い込み、
若於圓明計明中虛,[SG1002062]
心を滅却し、すべてが永遠に消え去った状態を依存の所と見なす。
非滅群化,以永滅依為所歸依生勝解者,[SG1002063]
こうして『帰無帰(そもそも存在しない帰る所があるという考え)』の執着に陥る。
是人則墮歸無歸執,[SG1002064]
その結果、無想天の舜若多(空神)の仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
無想天中諸舜若多成其伴侶。迷佛菩提,亡失知見,[SG1002065]
これは第六種の誤った心である。
是名第六圓虛無心,成空亡果;[SG1002066]
このように、修行者は断滅の理に惑わされ、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背く。
違遠圓通,背涅槃城,生斷滅種。[SG1002067]
七、
また、行陰の空の本質を見極め、生滅の性から離れ、
又善男子窮諸行空,已滅生滅,[SG1002068]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓。[SG1002069]
修行者は、『識陰が円満で、常住である』と判断し、識陰と共に永遠に存在して逝去しないように養生の法に励む。
若於圓常固身常住,同于精圓長不傾逝,生勝解者,[SG1002070]
こうして『貪非貪(貪るべきでないものを貪ること)』の執着に陥る。
是人則墮貪非貪執,[SG1002071]
同じく長寿を求める阿斯陀(仙人)の仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
諸阿斯陀求長命者成其伴侶。迷佛菩提,亡失知見,[SG1002072]
これは第七種の誤った心である。
是名第七執著命元立固妄因,趣長勞果;[SG1002073]
このように、修行者は長寿の理に惑わされ、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背く。
違遠圓通,背涅槃城,生妄延種。[SG1002074]
八、
また、行陰の空の本質を見極め、生滅の性から離れ、
又善男子窮諸行空,已滅生滅,[SG1002075]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓。[SG1002076]
衆生の命がすべてこの識陰に繋がっていると観察し、識陰の消滅を恐れるため、
觀命互通,却留塵勞恐其銷盡,[SG1002077]
修行者は立派な宮殿、七宝、美女を作り出して放縦な生活にふけり、妄想の心を満足させる。
便於此際坐蓮華宮,廣化七珍多增寶媛縱恣其心,生勝解者,[SG1002078]
こうして『真無真(真実ではないものが真実であるという考え)』の執着に陥り、
是人則墮真無真執,[SG1002079]
吒枳迦羅(天魔)の仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
吒枳迦羅成其伴侶。迷佛菩提,亡失知見,[SG1002080]
これは第八種の誤った心である。
是名第八發邪思因,立熾塵果;[SG1002081]
このように、修行者は天魔となり、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背く。
違遠圓通,背涅槃城,生天魔種。[SG1002082]
九、
また、行陰の空の本質を見極め、生滅の性から離れ、
又善男子窮諸行空,已滅生滅,[SG1002083]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓。[SG1002084]
修行者は、識陰の中の優劣・真偽の性を判別し、
於命明中分別精麁,疏決真偽,[SG1002085]
相に惑わされて解脱の境地を求め、清浄の道に背く。
因果相酬、唯求感應,背清淨道,[SG1002086]
すなわち、四聖諦(苦・集・滅・道)を修め、『滅』の境地に達したところで満足して前進しない。
所謂見苦、斷集、證滅、修道。居滅已休更不前進生勝解者,[SG1002087]
このような者は定性(不廻心)の声聞であり、
是人則墮定性聲聞,[SG1002088]
無聞比丘などの増上慢(まだ悟りを開いていないのに、自分が悟りを開いたと思って高ぶること)の者の仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
諸無聞僧增上慢者成其伴侶。迷佛菩提,亡失知見,[SG1002089]
これは第九種の誤った心である。
是名第九圓精應心,成趣寂果;[SG1002090]
このように、修行者は空に執着し、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背く。
違遠圓通,背涅槃城,生纏空種。[SG1002091]
十、
また、行陰の空の本質を見極め、生滅の性から離れ、
又善男子窮諸行空,已滅生滅,[SG1002092]
しかし、心の寂滅・精妙の性はなお円満に至っていない。
而於寂滅精妙未圓。[SG1002093]
修行者は、この円融で清浄な境地にさらに深く妙なる悟りを開き、そこを究極の涅槃と見なし、満足して前進しない。
若於圓融清淨覺明發研深妙,即立涅槃而不前進生勝解者,[SG1002094]
このような者は定性の辟支仏であり、
是人則墮定性独覚,[SG1002095]
不廻心の縁覚・独覚の仲間となり、如来の悟りを間違え、正知見を失う。
諸緣獨倫不迴心者成其伴侶。迷佛菩提,亡失知見,[SG1002096]
これは第十種の誤った心である。
是名第十圓覺㳷心,成湛明果;[SG1002097]
このように、修行者はこの円明の境地にとらわれ、円通の境地から遠ざかり、涅槃の道に背く。
違遠圓通,背涅槃城,生覺圓明不化圓種。[SG1002098]
アーナンダよ! 修行者は禅那の中でこれら十種の狂った見解を生じ、
阿難! 如是十種禪那,中途成狂,[SG1002099]
心が惑わされ、まだ円満でない境地に満足してしまう。
因依迷惑,於未足中生滿足證,[SG1002100]
これは識陰を突破しようとする際に起こる心の迷いである。
皆是識陰用心交互,故生斯位。[SG1002101]
修行者は頑迷で、身の程をわきまえず、それらの境地に遭遇した時、それぞれ自分の愛好や習性に従ってそれらの境地に安住している。
眾生頑迷,不自忖量,逢此現前,各以所愛先習迷心而自休息;[SG1002102]
そこを最終の落ち着き先と見なす。
將為畢竟所歸寧地,[SG1002103]
満足して『我はすでに無上の悟りを得た』と公言し、大妄語を犯し、外道・天魔に惑わされ、最後には無間地獄に落ち入る。
自言滿足無上菩提。大妄語成,外道邪魔所感,業終墮無間獄。[SG1002104]
あるいは声聞・縁覚の境地に達した後、前に進むのをやめる。
聲聞、緣覺,不成增進。[SG1002105]
お前たちは必ず心に留めて如来の道に従う。
汝等存心秉如來道,[SG1002106]
如来が入滅した後、この法門を末法の世に広く伝え、衆生に私の教えを悟らせ、
將此法門,於我滅後傳示末世,普令眾生覺了斯義。[SG1002107]
魔境に迷って自ら堕落することのないように導く。
無令見魔自作沈𦾨,[SG1002108]
衆生を守り、慈悲を垂れて衆生を救い、邪悪な縁を消滅させ、その身心を如来の知見へと導き、
保綏哀救,消息邪緣,令其身心入佛知見,[SG1002109]
修行の最初から成就に至るまで、決して邪道に入らせてはならない。
從始成就不遭歧路。[SG1002110]
過去の恒河沙数の劫において、微塵数の如来はこの法門によって心を開け、無上の道を得た。
如是法門,先過去世恒沙劫中微塵如來乘此心開,得無上道。[SG1002111]
もし識陰が尽きれば、六根の働きを互いに転じることができる。
識陰若盡,則汝現前諸根互用。[SG1002112]
この境地で、菩薩の乾慧地から金剛の十地まで達することができる。
從互用中,能入菩薩金剛乾慧。[SG1002113]
円明な真心が現れ、これはまるで清浄な瑠璃の中に満月がかかっているようである。
圓明精心於中發化,如淨瑠璃內含寶月。[SG1002114]
こうして十信・十住・十行・十迴向・四加行・菩薩の金剛十地、そして等覚の境地に達して如来の荘厳で、妙なる法性の海に入る。
如是乃超十信、十住、十行、十迴向、四加行心、菩薩所行金剛十地、等覺圓明,入於如來妙莊嚴海;[SG1002115]
菩提を円満に成就し、最後には無所得(得られるものがないこと)の境地に立ち戻るのである。
圓滿菩提,歸無所得! [SG1002116]
これらは過去の如来たちが奢摩他の境地に入った時、
此是過去先佛世尊奢摩他中、[SG1002117]
毘婆舎那によってはっきりと観察した、種々の微細な魔境である。
毘婆舍那覺明分析微細魔事。[SG1002118]
魔境に遭遇する時、お前たちがそれを見破ることができれば、
魔境現前,汝能諳識,[SG1002119]
心の垢は洗い落とされ、邪見に陥ることはなく、
心垢洗除,不落邪見。[SG1002120]
五陰の魔は消滅し、天魔は打ち砕かれ、
陰魔銷滅,天魔摧碎,[SG1002121]
大力の鬼神は魂を失って逃げ散り、
大力鬼神褫魄逃逝,[SG1002122]
魔物と妖怪は二度と出現しない。
魑魅、魍魎、無復出生。[SG1002123]
菩提に至るまで、欠乏や悪性の増長はなく、
直至菩提,無諸少乏,下劣增進,[SG1002124]
心は迷うことなく大涅槃に進む。
於大涅槃,心不迷悶。[SG1002125]
末法の世の愚鈍な衆生が、禅那ができず、仏法を理解せず、ただ三摩地の修行に励む場合、
若諸末世愚鈍眾生,未識禪那,不知說法,樂修三昧;[SG1002126]
恐らく天魔に惑わされて邪道に入ることがある。お前たちは、この『仏頂陀羅尼』を唱えることを一心に皆に勧めなさい。
汝恐同邪,一心勸令持我佛頂陀羅尼呪。[SG1002127]
もし唱えることができなければ、呪文を禅堂の壁に書き、あるいは身に帯びてもよい。
若未能誦,寫於禪堂、或帶身上,[SG1002128]
そうすれば、一切の天魔も修行者を妨げることはできない。
一切諸魔所不能動。[SG1002129]
お前たちは十方の如来たちが遺したこの最後の教戒を恭しく受けなさい。」
汝當恭欽十方如來究竟修進最後垂範!」[SG1002130]
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