【楞厳経】巻八
六欲天
アーナンダよ! 衆生は人間界を離れようと望むが、妻妾の情愛を捨て切ることができない。
阿難! 諸世間人不求常住,未能捨諸妻妾恩愛,[SG0811001]
彼らは心を制して邪淫(配偶者でない者との性行為)を犯さず、心が清らかで光を放つ。
於邪婬中心不流逸,澄瑩生明,[SG0811002]
命が尽きる時、彼らは日月のそばにある四天王天に転生する。
命終之後隣於日月,如是一類名四天王天。[SG0811003]
衆生は妻妾の情愛が薄れるが、禁欲生活ができない。
於己妻房婬愛微薄,於淨居時不得全味,[SG0811004]
命が尽きる時、彼らは日月を越え、須弥山の頂にある忉利天に転生する。
命終之後超日月明,居人間頂,如是一類名忉利天。[SG0811005]
衆生は淫欲が起これば暫くその欲望に従い、普段は淫欲の心がほとんどない。
逢欲暫交,去無思憶,[SG0811006]
心は落ち着き、あまり動かない。
於人間世動少靜多,[SG0811007]
命が尽きる時、彼らは日月の光の届かない夜摩天に転生し、身が発光して虚空に安住する。
命終之後,於虛空中朗然安住;日月光明上照不及,是諸人等自有光明,如是一類名須焰摩天。[SG0811008]
衆生は心が常に落ち着いているが、夫婦の交わりを断たない。
一切時靜,有應觸來未能違戾,[SG0811009]
命が尽きる時、彼らは、精妙で、下界と隔絶された兜率天に転生する。壊劫(世界が破滅する時期)の時であっても、三災(火災・水災・風災)はその天界に波及しない。
命終之後上昇精微;不接下界諸人天境,乃至劫壞三災不及,如是一類名兜率陀天。[SG0811010]
衆生は情欲の心がすでになく、夫婦の房事(交わり)を履行しても無味乾燥だと感じる。
我無欲心應汝行事,於橫陳時味如嚼蠟,[SG0811011]
命が尽きる時、彼らは楽変化天に転生し、自在に楽しいものを生み出すことができる。
命終之後生越化地,如是一類名樂變化天。[SG0811012]
衆生は世俗の心を離れたまま俗事を行い、房事をしても心が超然としている。
無世間心同世行事,於行事交了然超越,[SG0811013]
命が尽きる時、彼らは、変化のない前の四天と変化のある楽変化天に超越した他化自在天に転生する。
命終之後,遍能出超化無化境,如是一類名他化自在天。[SG0811014]
アーナンダよ! 六欲天の天人は、身がすでに俗世から離れているが、心にはまだ欲望が残っている。
阿難! 如是六天,形雖出動,心跡尚交。[SG0811015]
ここまでの境界は欲界と称される。
自此已還,名為欲界。[SG0811016]
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