【楞厳経】巻三
賛辞
その時、アーナンダと会衆はお釈迦様の妙なる説法を聴き、身心が爽やかになり、疑惑が晴れました。各々は自ら悟りました。
爾時,阿難及諸大眾,蒙佛如來微妙開示,身心蕩然得無罣礙。是諸大眾,各各自知,[SG0305001]
「心が十方の世界に遍満しています。
心遍十方,[SG0305002]
十方の虚空を見ることは掌中の葉を見るが如し。
見十方空如觀掌中所持葉物。[SG0305003]
世間の万事万物は、すべてこの妙明な菩提心そのものです。
一切世間諸所有物,皆即菩提妙明元心,[SG0305004]
心の体は円満で、十方のすべてを内蔵します。
心精遍圓含裹十方。[SG0305005]
一方、両親から生まれたこの身は、十方の虚空の中に漂う一粒の微塵の如く、あるようでもあり、ないようでもあります。
反觀父母所生之身,猶彼十方虛空之中吹一微塵,若存若亡;[SG0305006]
あるいは、大海に浮かぶ小さい気泡の如く、生滅の跡はありません。
如湛巨海流一浮漚,起滅無從。[SG0305007]
この不滅で常住する真心が本来備わっているものです。」
了然自知獲本妙心,常住不滅。[SG0305008]
会衆は未曾有の喜びに満たされ、合掌してお釈迦様を礼拝し、詩を唱えてお釈迦様を讃えました。
禮佛合掌,得未曾有,於如來前說偈讚佛:[SG0305009]
「湛然で、不動で、すべての仏法を持っておいでになる世尊様よ!
「妙湛總持不動尊,[SG0305010]
このご首楞厳王は世間の稀有な法門であり、私の億の劫から抱き続けてきた転倒した見解を滅してくれました。
首楞嚴王世希有! 銷我億劫顛倒想,[SG0305011]
三阿僧祇(数えられないほどの大きな数)の劫をかけなくても法身を得ることができます(仏教において、三阿僧祇の劫は仏となるのに必要な修行の時間)。
不歷僧祇獲法身。[SG0305012]
速やかに法宝の王という如来のご果位を成就し、再び世間に戻って恒河沙の衆生を済度しようと望みます。
願今得果成寶王,還度如是恒沙眾;[SG0305013]
この深心を塵刹(無数の塵のように多くの世界)の衆生にすべて捧げることこそ、如来の恩に報いる道です。
將此深心奉塵剎,是則名為報佛恩。[SG0305014]
世尊様よ、どうか私たちのご証人となってください。
伏請世尊為證明,[SG0305015]
五濁(劫濁・見濁・命濁・煩悩濁・衆生濁)の悪世(劣悪な世代)に生きる衆生のため、私たちはここに誓いを立てます。
五濁惡世誓先入,[SG0305016]
もし一人でも成仏していない衆生がいるならば、私たちは決して涅槃(一切の悩みや束縛から解放された、円満・寂静の境地)に入りません!
如一眾生未成佛,終不於此取泥洹。[SG0305017]
大威徳(威厳と人徳)・大力(非常に強い力)・大慈悲を備えておいでになる世尊様よ!
大雄大力大慈悲! [SG0305018]
私たちが速やかに無上正等覚の境地に達するように、どうかさらに私たちの心に残る微細な迷いをお解きください。
希更審除微細惑;令我早登無上覺,[SG0305019]
そうすれば、私たちは十方の世界に道場を設け、衆生を広く済度することができるでしょう。
於十方界坐道場。[SG0305020]
たとえ虚空が消滅することがあっても、この堅固な誓いは決して動揺しないのです!」
舜若多性可銷亡,爍迦囉心無動轉!」[SG0305021]
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