月蓋王子

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 げつがい王子について


続けておシャ様は天帝に語りました。

佛告天帝:[VK1304001]

「あの時、げつがい王子はやくおうにょらいの教えを聴いて、即座にじゅうじゅんにん(おとなしく真理に従うきょう)に至った。

「王子月蓋從藥王佛聞如是法,得柔順忍。[VK1304002]

彼はすぐ高価な服を脱ぎ、そうしんを外し、にょらいようした。

即解寶衣嚴身之具,以供養佛,[VK1304003]


げつがい王子はやくおうにょらいに言った。

白佛言:[VK1304004]

そん様! にょらい様のごにゅうめつ後には、私はきっと法のようを行い、しょうほうを守るようにしります。

『世尊!如來滅後,我當行法供養,守護正法。[VK1304005]

どうか私にごください、

願以威神加哀建立,[VK1304006]

悪魔をこうふくさせることやさつぎょうを修めることができるようになるために。』

令我得降魔怨,修菩薩行。』[VK1304007]


げつがい王子の信念の強さを理解し、やくおうにょらいは彼にじゅを与えた。

佛知其深心所念,而記之曰:[VK1304008]

『お前はこれから必ずほうじょう(仏法を城にたとえていう語)を守ることができるのだ』。」

『汝於末後守護法城。』」[VK1304009]


シャ様:
「天帝よ! あの時、げつがい王子が仏法のしょうじょうほんしつを見、にょらいじゅを得た後、

「天帝!時王子月蓋,見法清淨,聞佛授記,[VK1304010]

信心を持ってしゅっした。

以信出家,[VK1304011]

彼は一生懸命にさまざまなぜんほうを修め、やがて五じんつうを習得し、

修集善法;精進不久,得五神通,[VK1304012]

さつの道に入り、そうきょうに至り、かんだんのないべんさいを持っていた。

逮菩薩道,得陀羅尼,無斷辯才。[VK1304013]

そして、にょらいにゅうめつ後、げつがいはそのしんつうりきそうべんさいを利用して、

於佛滅後,以其所得神通、總持、辯才之力,[VK1304014]

しょうこうの間に、やくおうにょらいの教えを世間に伝え広めていった。

滿十小劫,藥王如來所轉法輪隨而分布。[VK1304015]


彼は長い間仏法を守り、一生懸命に努力し、

月蓋比丘以守護法,勤行精進,[VK1304016]

その一生の間、百万億人を導き、皆はげつがいのおかげでのくさんみゃくさんだい退たいてんきょうに至った。

即於此身,化百萬億人於阿耨多羅三藐三菩提立不退轉;[VK1304017]

また、十四の人々にしょうもんびゃくぶつになることを目指させ、

十四那由他人,深發聲聞、辟支佛心;[VK1304018]

りょうしゅじょうは彼のおかげで天界に転生した。

無量眾生得生天上。[VK1304019]


天帝よ! あの時のてんりんじょうおうであるほうがいは、いま仏になったほうえんにょらいなのだ。

天帝!時王寶蓋豈異人乎?今現得佛,號寶炎如來;[VK1304020]

千人の王子はげんごう(千仏が世に出る今の劫)中の一千人のにょらいであり、

其王千子,即賢劫中千佛是也——[VK1304021]

きゅうそんが最初の仏になった王子であり、

從迦羅鳩孫駄為始得佛,[VK1304022]

最後のにょらいの名はろうである。

最後如來號曰樓至。[VK1304023]

あの時のげつがいは私だ。

月蓋比丘,即我身是。[VK1304024]


天帝よ! よく知りなさい。

如是,天帝!當知此要:[VK1304025]

法のようはあらゆるようで最上のようであり、第一であり、比べるものがないのだ。

以法供養於諸供養為上為最,第一無比。[VK1304026]

天帝よ! それゆえ、法のようによって諸にょらいようするべきだ。」

是故,天帝!當以法之供養,供養於佛。」[VK1304027]



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